自分の家族について

今日、久しぶりに実家に戻ってきた。

 

しばらくの間居候先のアパートに引きこもって休んでいて、疲れてしまったので広々できる実家の自室にきた。決して豪勢なわけではないが、一人で休憩するには十分な空間がある。戻ってきて改めて感じるが、俺はこの地域が嫌いだ。無教養とそれを頑として開き直る厚顔さと、根本にある品の無さから逃れる場所がない。最終的にここからはなんとかして逃れるほかないのだ。

20年間、僕は自分の家族を憎んだことがなかった。憎む理由がなかったからだ。家族に関しては家族という単位で考えれば時間的なしがらみ以外に特別な感情を抱けない。僕の両親はこの歳まで無事に僕を育ててくれることはしてくれたが、二人とも親として子供を育てるといった意識はほとんど持てずに、僕を育てた。つまり、物質的な理由と御辺が美味しいことを除けば、ここにいる理由がないのだ。いや、正確には今の俺には感じられないのだ。不安定な状態にあって自分の両親に対して適当な感情を抱くことができないのだ。早くきちんとした形で戻ってきて、一人の人間として自分の親と相対すことができたらと思う。